
LINEスタンプをAIで売ろうとして、登録画面で投げ出した
僕はAIでLINEスタンプを作って売るつもりでしたが、売るための登録画面で投げ出したので、これから始める人は作る前に販売の登録まで済ませてみてください。
8月の終わり、僕はLINEスタンプを売ってみようと思っていました。
AIでLINEスタンプを作って、それで稼いでいる人がけっこういるんです。しかも、顔を出して人気を集めるタイプではない、属人的じゃないやり方でうまくいっている例が多い。僕はこれまで動画だけでやってきて、それ以外のマネタイズはほとんどしていません。LINEにも一応アカウントがあって、確か2、3,000人くらいは登録してくれていた気がします。
スタンプにした理由は、お金がほとんどかからないからです。同じ頃、AIで作った美女のキャラクターを動かす運用も考えていたんですが、動画を作るAIはまだ高くて、出す前から赤字スタートになる。僕は動画編集のソフトすら無料のものを使っている人間なので、勝ち筋が見えないうちに経費をかけるのは嫌なんです。その点、スタンプは絵だけで済みます。
だから、スタンプをいっぱい作って、ショート動画にちょっと添えて売る。AIでどこまでできるかの実験も兼ねて、軽い気持ちで始めるつもりでした。
結果から言うと、1個も売っていません。売り場にたどり着く前にやめました。
先に、ショート動画のほうが終わっていた
9月8日、まずLINEのショート動画を開きました。集客に使うつもりだった場所です。
そうしたら、サービス終了のお知らせが出ていました。LINE VOOMです。調べると、2026年9月30日の11時ごろで終わるという案内でした。ちょうど3日前に、本当に終わっています。
正直、「おいマジかよ」と思いました。ショート動画くらいのコンテンツがなんでなくなるんだ、と。代わりに何が来るのかと見たら、ショッピングみたいなものでした。
まあいいか、と思ったんです。集客がなくなっても、スタンプだけ売ればいい。
作る前に、登録でつまずいた
スタンプを売るには、まずクリエイターとして登録が要ります。ここで止まりました。
僕は普段、仕事用のアカウントでいろいろ動かしているんですが、そのアカウントだと連携ができない。管理画面に行っても、どこで何をすればいいのかが分からない。集中すれば分かると思います。でも、考えないと進めないんですよね。
普段、僕はYouTubeもTikTokも全部使っています。どれも、投稿するまでに考え込むことはほとんどありません。比べてしまうと、ストレスが一気に跳ね上がりました。
それで、LINEスタンプの販売はやめました。
あとで制作ガイドラインを見ると、1セットの個数は8個から40個まで選べて、審査をリクエストしたあとは個数を変えられない、と書いてあります。登録して、個数を決めて、作って、審査に出す。AIが速くしてくれるのは、この中の「作る」だけです。僕は最初の「登録」で降りました。
同じ日、セブンの配送アプリでも
その日はもう一つありました。
食べ物の配達は普段Uberを使っています。ただ、Uberでは頼めないものがあって、セブン-イレブンの配送アプリを入れました。注文するには本人確認が要るらしく、言われた通りに進めます。
「自撮りしてください」と出ます。カメラが出てきません。
写真を撮るボタンはあるので、押してみる。白い画面が出るだけ。「どこで自撮りすんだよ」と思いました。登録から注文までがとにかく長くて、途中で「これ誰が作ってんだ」と口に出ていました。
一日に2回これをやると、さすがに発狂しそうになります。
UIUXには、誠実さが出る
僕は前から、アプリやサービスの使いやすさには、作っている側の誠実さが出ると思っています。
6月にも同じことを考えていました。ニュースを読もうとしたら広告が多すぎて、タップするたびに広告が出てくる。ビジネスとして仕方ない部分はあるんでしょうけど、読む人より、お金のほうを向いているのが透けて見えるんです。
細かいところにも出ます。最近はどのサービスにも黒い画面のダークモードがありますが、ただ真っ黒にしただけのものは目が疲れるんです。僕はずっとダークモードで使っていますが、黒の濃さや文字の見え方までちゃんと詰めているところは、本当に少ない。細部に神は宿る、というのはこういうことだと思います。
逆に、YouTubeの画面はかなりいいと思っています。ロゴ以外は、ほとんど投稿された動画が並んでいるだけ。サービスが前に出すぎない。ファッションで言うとユニクロに近いです。派手じゃなくていい。使う人の邪魔をしないことのほうが大事です。
お店のレジでもあります。毎回「ポイントは貯めていますか」「駐車場はご利用ですか」と聞かれる。僕は免許を持っていないので、駐車場は一度も使ったことがありません。それでも毎回聞かれます。
どれも小さいことです。でも、使う人の気持ちより、作る側の手順のほうが先に来ている。LINEの登録画面にも、セブンの自撮り画面にも、僕は同じものを感じました。
不思議なのは、日本は細部にこだわる国のはずだということです。車なんかは、見えないところまで丁寧に作り込まれている。それなのに、毎日触るアプリの使いやすさには、そのこだわりが向いていないように見えます。作る人の目線で作りすぎているんだと思います。
作りにくい場所には、作る人が集まらない
ここからは僕の見立てです。
LINEはあれだけ使っている人がいるのに、ショート動画は続きませんでした。僕は、投稿する側にとって使いにくかったのが大きいんじゃないかと思っています。クリエイターファーストになっていなかった。投稿するのに考え込む場所には、気軽に投稿する人が集まりません。気軽な投稿が少ないと、コンテンツも増えません。
もちろん、終了の理由は公式には書かれていませんし、ほかの理由もあるはずです。でも、僕は実際にスタンプの登録画面で降りた一人です。少なくとも、僕のようにその手前でやめる人がいたことは確かです。
同じ違和感を持つ人は、日本の外から来た人の中にもいます。10月2日の時点で、日本に住む外国の人が集まる掲示板Redditで「なぜ日本のソフトウェアはこんなに使いにくいのか」という質問に、97件のコメントがついていました。使いにくいと感じるのは、自分の慣れの問題だけではないんだと思います。
売りたいなら、作る前に売る画面を触る
僕の失敗から言えることは一つです。AIで何かを作って売るなら、作る前に、売る場所の登録を先に通してください。
AIのおかげで、絵や文章を作るのは本当に速くなりました。そのぶん、詰まる場所が変わったんです。作る工程ではなく、アカウントの登録、連携、本人確認、審査のような入口で止まる。僕がまさにそれでした。
もし先に40個作っていたら、その40個はどこにも出せないまま残っていたはずです。登録を先に触っていれば、作り始める前に「ここは自分に合わない」と分かります。作る時間が丸ごと浮きます。
特に、仕事用と個人用のようにアカウントを分けている人は、どのアカウントで登録できるのかを最初に確かめたほうがいいです。僕が止まったのはまさにそこでした。
逆に、登録がすんなり通ったなら、その場所は続けやすい場所だと思っていいはずです。僕なら一番少ない8個から出して、反応を見てから増やします。個数は審査に出したあと変えられないので、最初から40個で出す必要はありません。
それから、登録や本人確認で一度つまずいても、自分を責めなくていいと思います。僕は毎日AIとSNSを触っている人間ですが、それでも白い画面の前で止まりました。
今の僕は、LINEスタンプにはもう触りたくありません。AIが登録や連携まで代わりにやってくれるなら、そのときにまた考えます。
それまでは、作りやすい場所で作ります。使う人の邪魔をしない場所のほうが、僕はやっぱり好きです。
制作プロセス
このコンテンツは、僕自身の一次情報をもとに制作しています。
出典1:UIUXには誠実さが出る。日本のサービスを使ってがっかりした
出典2:UIUXに出るサービスの誠実さ
出典3:ポイントと駐車場の質問がうざい
AI活用
制作には、以下のAIモデルを使用しています。
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