Mac miniを4台にする計画を、僕は2台で止めた

AIを動かすためにMac miniを4台まで増やすつもりだった僕は、AIの仕事がクラウドへ移っていくのを見て2台で止めたので、買い足す前に、手元でしか動かない作業があるかを確かめてください。
8月31日、僕は自分の記録にこう書いています。AIのエージェントを動かすなら、メモリは16GBでも全然余る。高性能なMac Studioまではいらない。「Mac mini最強」とまで言い切っていました。
その6週間後の10月14日。同じ僕が、声でこう残しています。「Mac miniはもう売ろうかなと思う」。
まだ売ってはいません。ただ、買い足す話はきれいに消えました。
Mac miniは今、AIを動かすための機械として売られています。Appleは8月に発表した新しいMac miniを、常時動かすAIエージェント向けの機械として打ち出しました。5月の決算説明会では、ティム・クックさんが、Mac miniとMac StudioがAIとエージェントの土台として認知される速さは予測を上回っていたと話したと報じられています。「AI用に1台買ってみようかな」と考えている人は、たぶん少なくないと思います。
僕はその波に、半年以上前から乗っていた側です。そして、途中で降りかけています。
4台にするつもりだった
2月の時点で、僕はMac miniを2台持っていました。自分の代わりに動くAIを走らせるためです。当時の記録には「もう2つ買わないといけない」とあります。合計4台にする計画でした。
理由もちゃんと書いてあります。株や金融資産に回すより、ハードウェアに投資した方が「ワンチャン回収率が良い」。Mac miniは値崩れしにくくて、1年前の同じくらいの機種がフリマで同じ値段で出ている。10万円以下なので、税金の扱いもシンプル。かなり本気で、Mac miniを資産だと思っていました。
同じころ、Mac miniもMac Studioも売り切れ気味でした。AIのエージェントを手元で走らせたい人が、海外を中心に一斉に買っていたんです。僕もその中の一人でした。
当時の僕の頭の中には、きれいな絵がありました。エージェントが1体増えたら、Mac miniも1台増やす。1体に1台です。
2台で回っていた
結局、3台目と4台目は買っていません。2台で回っていたんです。
3月に落ち着いた形はこうでした。持ち歩くのはMacBook 1台だけ。Mac mini 2台は電源を入れっぱなしにしておく。MacBookのブラウザからリモートデスクトップで2台の画面を開いて、MacBookの中で実質3台を動かす。
これがかなり快適でした。重い処理はMac miniがやるので、MacBookのバッテリーが減らないんです。外では数時間しか作業できなかったのが、気にならなくなりました。MacBookを閉じても、AIは止まりません。指示を投げて放っておけば、勝手に進んでいきます。
その前に試したOpenClawというAIの道具は、画面が見えない作りでした。不具合が出るたびに、Mac miniの前まで行って本体を開く羽目になりました。画面が見えるだけでこんなに楽なのか、というのが正直な感想です。
ここまでは、計画が少し遅れているだけだと思っていました。エージェントが増えて2台で足りなくなったら、そのとき3台目を買えばいいだけの話です。
外れたのは、AIの居場所でした
外れたのは、AIがどこで動くかの読みです。
9月30日、ChatGPTで自分専用のボットを作れる機能を触りました。このボットは、クラウド上に自分用のLinuxのコンピューターを持っていて、24時間動き続けます。最初は、クラウドで動くだけならそんなに使えないなと思っていました。
いろいろ試すうちに、見誤っていたと分かります。ボットから手元のMac miniのAIに指示を出して、進み具合まで見張らせることができたんです。今までは、定期的に回している作業が終わったかどうかを、僕が自分で確かめていました。終わっていなければ、その都度「終わってないよ」と言う。その見張り役を、クラウドのボットに渡せそうだと分かりました。
そこで、考えが一段進みます。
AIの頭脳は、もともとクラウドのデータセンターで動いています。手元のMac miniは、そこと通信しているだけでした。8月に「16GBでも余る」と言えたのも、それが理由です。そこへ、AIの手足になるコンピューターまで、クラウドの側で用意されるようになったんです。
10月14日の僕は、こう話しています。
「エージェントごとにコンピューターを持たせるっていう思想は、別に必要ねえなって思っていて」
1体に1台、の絵がここで崩れました。
実はもう一つ、待っているものがありました。いつかどこかが、エージェント専用の物理的なコンピューターを出すんじゃないか。出たらそのときに買って、初期投資しようと考えていたんです。でも、出てくるとしたら、多分クラウドの中です。Mac miniに持たせようとしていた役割が、もうクラウドのコンピューターになっているんですよね。待つ理由もなくなりました。
足りなくなったのは、別のところでした
Mac miniが要らなくなった、という話でもありません。足りなくなったんです。それも、予想していなかった方向で。
最近は、AIで作れるものが文章の外へ広がってきました。僕も動画編集や3Dアニメーションに手を出すようになって、そうなるとMac miniでは足りません。重くなったら2台目に処理を逃がして、2台を連携させてしのいでいましたが、ディスクの容量もかなり食ってきています。正直、Mac miniだと仕事にならないんですよね。これから先は、もっとならなくなると思っています。
面白いのは、高性能な1台がほしくなった理由が、2月とまるで違うことです。
2月の僕は、大きいAIのモデルを手元で動かすには150GBくらいのメモリが要る、だからMac Studioが品薄になるんだ、と考えていました。
その考えは、9月30日に自分で捨てています。手元でモデルを動かすのは、コスパが悪い。サブスクの枠やクラウドのAPIを使った方が、最先端のモデルに触れられます。僕は基本的に最先端のモデルしか使わないので、手元で動かす意味が薄いんです。一時期は、オーバースペックなマシンを買ってローカルでモデルを動かすのがいいのかなとも思っていました。結局、そっちには行きませんでした。
なので今、僕が大きいマシンをほしがっている理由は、AIの頭脳のためではありません。動画と3Dと、ファイルの置き場所のためです。
外付けを足すか、1台にまとめるか
容量が足りないなら、Mac miniに外付けのSSDをつなぐ手もあります。僕も一度は考えました。
ただ、外付けで容量を足していくくらいなら、Mac Studioのメモリとストレージを大きくして、1台で完結させた方がいいと思うんです。ぶっちゃけ、外付けに何十万も払うぐらいだったら、本体を替えた方が早いというのが今の結論です。
組み直すとしたら、形はこうなります。MacBookは、外で持ち歩く用にそのまま残す。手元で常に動かしておくのは、Mac Studio 1台。Mac miniは売る。置きっぱなしの機械が、2台から1台に減ります。
とはいえ、Mac Studioって意外と高いじゃないですか。物価も上がっていますしね。
僕はこれまで、稼いだお金は必要な支払いを済ませたら、残りは全部株に回すつもりでいました。自分で事業をやるより、株を持った方が普通にリターンが大きいと思っていたからです。
その天秤に、Mac Studioを載せてみました。同じお金で株を買うか。マシンを買って、AIで稼いで、その稼ぎを株に回すか。10月14日の僕の答えは、Mac Studioの方がリターンは大きい、でした。
2月にMac miniで出した「株よりハード」と、形だけは同じ結論です。中身は全然違いますけど。2月は台数を増やすための理屈で、今回は台数を減らすための理屈になっています。
このあたりは、まだ計画の段階です。10月14日の時点で、僕は「多分買うと思う」「売ろうかなと思う」と話していて、買ったとも売ったとも言っていません。
買い足す前に、確かめておくこと
AI用にMac miniを買おうか迷っている人へ。8か月分の遠回りから言えることを書いておきます。
まず、動かしたいAIの頭脳がどこにあるか。ChatGPTやClaudeのようなサービスを使うなら、考えているのはクラウド側です。手元の機械は、そこへつなぐ窓口になります。8月の僕が「16GBで余る」と書いたのは、この状態のことでした。
次に、AIの手足もクラウドで用意されていないか。24時間動くクラウドのコンピューターを付けてくれるサービスが出てきています。常に動かしておくためだけに機械を増やす理由は、半年前よりかなり弱くなりました。
そのうえで、手元でしか動かないものを数えてみてください。僕の場合は、動画編集と3Dと、大きいファイルでした。これがあるなら、台数を増やすより、1台の中身を大きくする方が話が早いです。
最後に、売るときのこと。2月の僕は、Mac miniは値崩れしにくいと見ていました。手放す側に回りかけている今、それが本当に効くのかは、これから自分で確かめることになります。
先に飽きたのは僕でした
8月31日の記録には、もう一つ、こんな一文があります。何でも時代の流れを察知するのが早すぎる。先取りしても、時代が追いつく頃にはもう飽きている。
Appleが「常時動かすAIエージェント向け」の新しいMac miniを店に並べたのは、その3週間後の9月22日でした。時代がちょうどMac miniに追いついてきたタイミングで、僕は次の1台を考えています。
「Mac mini最強」と書いてから、6週間です。
制作プロセス
このコンテンツは、僕自身の一次情報をもとに制作しています。
出典1:株式を買うより、Mac Studioを買った方がリターンが大きい気がしている
出典2:エージェントコンピューターの最適解はMac mini
出典3:Mac miniを増やす投資計画
出典4:AI需要で品薄になるMac miniとMac Studioを資産化する考察
出典5:MacBookとMac mini2台でAIを常時稼働させる独自運用法
出典6:ボットを中継役にしたら、結構すげえレバレッジがかかる
AI活用
制作には、以下のAIモデルを使用しています。
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